BIメールマガジン
【Vol.615】木鶏の境地

おはようございます。Bodyインベストメントの四家よし美(日下部)です。
今年の春は早々に終わってしまったかのような気候。季節がなんだか初夏です。速めに身体も暑さにならさないといけませんね。
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■木鶏の境地
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木鶏の逸話を知っていますか?
私は初めてしりましたが、なかなか奥が深いお話で、本当に何かを成し得る人はこの木鶏のような状態にいたった人のようです。その逸話は『荘子』の中にあります。
「紀悄子(きせいし)、王の為に闘鶏を養ふ。十日にして而して問ふ、鶏已(よ)きか。曰く、未だし。方(まさ)に虚?(きょけう)にして而して気恃(たの)む。十日にして又問ふ。曰く、未だし。なお影響に応ず。十日にして又問ふ。曰く、未だし。なお疾視(しつし)して而して気を盛んにす。十日にして又問ふ。曰く、幾(ちか)し。鶏、鳴くもありと雖(いえど)も、已に変ずることなし。之を望むに木鶏に似たり。其の徳全し。異鶏敢て応ずるもの無く、反って走らん」
(訳文)
紀悄子という人が闘鶏の好きな王のために軍鶏(しゃも)を養って調教訓練しておりました。
そして十日ほど経った頃、王が「もうよいか」とききましたところが、紀悄子は「いや、まだいけません、空威張りして〝俺が〟というところがあります」と答えました。
さらに十日経って、またききました。
「未だだめです。相手の姿を見たり声を聞いたりすると昂奮するところがあります」
また十日経ってききました。
「未だいけません。相手を見ると睨みつけて、圧倒しようとするところがあります」
こうしてさらに十日経って、またききました。
そうすると初めて「まあ、どうにかよろしいでしょう。他の鶏の声がしても少しも平生と変わるところがありません。その姿はまるで木彫の鶏のようです。全く徳が充実しました。もうどんな鶏を連れてきても、これに応戦するものがなく、姿をみただけで逃げてしまうでしょう」と言いました。
いかがですか?戦わずして勝つくらいの境地です。戦うための鶏ですから勢いも体力も必要です。技だって必要。しかし全てを習得してなお、威張らず、興奮せず、相手や環境によって動じない境地。このような境地とはどのような状態なのでしょうか。ある意味、もっともっとという“欲”をそぎ落としていって至る境地ではないでしょうか。
人は何かを習得したり学んだり、知識などを得れば得るほどまだまだと欲がでる。しかしその結果、今度は自分の中に消化し吸収し一体化していくと、不要なものを削ぎ落し非常にシンプルになっていく。”ただ、そこにある”という自分になり、周りの雑踏が耳に入らなくなる。そのときにこそ、本当の力を発揮できるのかもしれません。
昔、この話を安岡正篤先生は、大相撲で活躍をするであろうと言われていた双葉山という横綱に話をしたそうです。
その双葉山は木鶏になるがごとく、日々意識をして精進したようで、100連勝を期待されるほどの人物となったそうです。しかし70勝を目前にした試合で破れ69勝どまりとなったと。
このときの結果を、安岡先生へ宛てた電報が「イマダモクケイにオヨバズ」だったそうです。
私から言わせてもらえば、すでに69勝とは何年にも及んで勝ち続けたという結果ですから、永遠にトップの座を守れるはずがありません。十分、木鶏の状態だったのではないと思うのです。
スポーツの世界では、技術面や体力面と各選手の差は非常に微差だと思います。そこで勝敗を大きく左右するのは、最後はメンタルともいわれています。
要はそこで欲に負けて、周りの声に一喜一憂するようでは木鶏ではないということ。最後は不要なものを削ぎ落し、自分と向き合うだけ。この境地にいるのが今なら大谷翔平なのかもしれませんね。
最近思うのです。栄養の知識などいろいろ細かいことも学んできましたが、本質が理解できると、細かいことって不要なのかもしれないなと。
皆さんは、いま、闘鶏のどのあたりにいますか?私もまだまだ、、という感じかな。(笑)目指せ木鶏!
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